冬の上高地
一度は、行ってみたかった冬の上高地。
その念願が叶いました。
前夜に乗鞍高原に入り、民宿「美鈴荘」に宿泊。
ゆっくりと白濁の温泉で、くつろぎます。
そして、AM3:30起床、AM4:30集合。
今回、ガイドのお世話になったのは、「ODSS乗鞍上高地」のケイさん。
コースの説明などを受け、上高地の入り口、釜トンネル前まで、車で送ってもらいます。
釜トンネル前で、準備体操、そしてヘッドライトを頭に付け、出発です。
釜トンネルは、非常灯意外は、真っ暗闇。
安易な装備で、上高地に入らないように、暗くしているそうです。
長いトンネル内は、案外、上り勾配があり、息が切れました。
上高地へ入るのは、一番乗り。
前夜、薄く積もった新雪の上を歩きます。
歩き始めて1時間。そのカーブを曲がると、穂高連峰と大正池が現れました。
そして、7時前。日の出。
神々しい光が、穂高連峰を赤く染めました。
道路を外れ、雪が深い所を歩くため、スノーシューを装着しました。
大正池沿いを進みます。
立枯した木と朝霧。
大正池は、幽玄な風景が続いていました。
大正池は、ほとんど凍結。
でも、湧き水に近い所には、凍っていない部分がありました。
水面は、鏡のよう。
水蒸気を出す焼岳を、その水面に映していました。
早起きしたので、お腹が、ぐ〜っとなりました。
おにぎりの朝ごはんです。
ケイさんが持参のシャベルで、雪のいすを作ってくれ、暖かいコーヒーも入れてくれました。
寒いですが、静かな冬の湖畔で食べるおにぎりの味は、格別でした。
わかりますか?
霧氷の枝に付いているかわいい顔。
ケイさんに教えてもらいました。
かわいい顔の正体は、サワグルミの枝の夏に葉っぱが付いていた所。
養分や水をやり取りしている維官束の跡だそうです。
AM10:00。田代池。
霞沢岳から、太陽が顔を出します。
霧氷の樹々が、輝きました。
田代池という舞台で、主役の霧氷の樹々たちに、スポットライトが当たったかのように。
霧氷が輝いた時間は、ほんの30分ほど。
きらきらとした氷粉を、散らすと、霧氷の舞台の幕が下りました。
雲一つない青空。
田代池の周りの木立には、霧氷がびっしりと着いています。
陽の光で、散り始めるまでの、はかない命でした。
帰途に着きます。
陽が高くなると、山も池も、その表情を一変させました。
それまでの、幻想的な風景が無くなっていました。
早起きは、3文の得。
冬の上高地の静かな時間を、過ごすことができました。
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きよよ